あっという間に・・・

いつも弊社ＨＰをご覧いただき有難うございます。

本日は３月１日です。

まさにあっという間に３月になったという感じです。

この時期は「人と出会いと別れの季節」と言われますが、

人だけではなくお住まいに関しても同じことが言えるかと思います。

ここで一つ過去の経験談を書かせて頂きます。

約７～８年前にあった話です。

自分が管理担当者をしていた物件の退去立会いの時のことですが、

物件までは自転車で30分ほどの場所。

冬場の夕方5時過ぎということもですでに外もかなり暗くなっており、

気を付けながら自転車で向かっていたのですが、

物件到着まであと５分という距離で自転車のタイヤに異常を感じ降りて

確認したところ、

なんと最悪!!タイヤがパンクしていました。

修理しようにも約束の時間には間に合いそうにないし、

そもそも自転車屋さんがないのでしかたなく

とぼとぼと自転車を押して物件まで辿り着きました。

退去されるお客様はもう10年近くお住まいになられていた方でしたが、

特別な不具合だとか相談事もなかったので、

お会いすることはもちろんのこと、

電話にて通話したこともない状況でした。

お部屋の傷や状況を確認が終わる頃に思わず私がぽろっと

「いや～、実は自転車で向かってくる途中にタイヤがパンクしてしまって。

近くに自転車修理してくれるところご存じないですか？」

と聞くと。少し考えた後、

「自転車屋じゃないんだけど、たぶん・・・。ついて来て。」と

言われるがままにほんの30秒ほど歩くと、

着いた先はごく普通の一軒家。

ピンポーンとインターホンを鳴らすと・・・・。

中から出てきたのは年配のおじさん。

パンクの件を伝えると、早速倉庫から工具等を取り出して。

「久しぶりだけど、今直してやるから。」

そう言って、作業に取り掛かり、待つこと15分。

「よし。直ったよ。」　　と一言。

失礼ながら、ほんとかなと思い試運転してみると、確かに直っている。

「本当に有難うございます。助かりました。修理代はいくらでしょうか？」と聞くと、

「いいよ。いらないよ。たまたま部品もあったから。こいつ(退去されたお客様)とはよく飲みに行ったりする仲だから。頼みは断れないよ。笑」

「直ってよかったね。このおじさん、なんでもできるんだよ」

その後はお二人に重々お礼をし、直った自転車で颯爽と会社に帰りました。

衝撃的な優しさに出会いました。別れの場なのに。

今でもあのお二人の優しさは忘れません。有難うございました。